鹿児島放送の番組審議会は、志學館大学教授で鹿児島県立図書館長の原口泉さんを委員長に県内の有識者8人で構成され、放送番組の向上をめざして意見を交わしています。今回は、毎週月曜日から木曜日の午前10時30分〜午前11時15分に放送している情報番組「かごとき」について審議しました。主な討議内容は次の通りです。
『かごとき』
- 毎回、オープニングトークは工夫されており、いろんなトピックスをうまくタイムリーな話題にして、番組を引っ張っている。生放送の良さはもっと活かすべきだろう。他局では、地元百貨店のセールがあれば、開店に合わせて生中継をする。「かごとき」には、そういう要素があまりない。
- 番組にせっかく体験型のテイストがあるのだから、想定視聴者である主婦層が忙しい中でもこの番組を見て、私も体験してみたい。そんなことを思ってくれるように、もう少しそのテイストを強めてもいいのではないか。主婦層を意識したテーマを探し、実際に体験してもらう、そんな試みもあっていい。
- 番組のテンションがそんなに高いわけでもなく、ゆったりとした時間が流れているような気がする。これなら見やすいというのが最初の印象だ。他に何かをやりながら見ている視聴者には非常にありがたい。ちょっと家事の手を、店番の手を止めて、チラッと見たなら、また元へ戻っていく。作り勝手がいい番組だ。
- 情報番組なのか、バラエティ番組なのか。位置づけがちょっとあいまいで、よく分からないと感じた。番組全体があまりにも鹿児島っぽくなってしまうと、ダラダラ感が出てくる。番組にはニュースも盛り込んであるので、報道らしい厳しさとか緊張感もあった方が、番組は全体的に締まるだろう。
- 天気予報は情報番組の重要な要素なので、各地の映像を交えて現地の様子を伝えながら放送してほしい。2カ所ほどでいいと思うが、例えば桜島と奄美から、指宿とか沖永良部からとか。現地の生の映像を見せることで、こんなに天気も違うのかと鹿児島の広さが伝わり、新たな視点にもなる。