鹿児島放送番組審議会

第371回 2019年7月24日

KKB鹿児島放送の番組審議会は、志學館大学教授で県立図書館長の原口泉さんを委員長に県内の有識者9人で構成され、放送番組の向上と適正化をめざして意見が交わされています。今回の審議課題は、10月に開催されます第88回系列番組審議会委員代表者会議の審議テーマ「“少子超高齢時代”におけるテレビの使命」です。主な討議内容は次の通りです。

『“少子超高齢時代”におけるテレビの使命』

  1. シニア層とか高齢者層とか言っても非常に細分化してきている。アクティブシニアから介護を受ける高齢者までいて、昔のように一括りにすることは出来ない。コンテンツについても多様化の時代かもしれない。敢えて、これだけは譲れない、というような絞り込みによって、見えてくることもあるかもしれない。
  2. 若年層と高齢者層の二極化はしているが、テレビの使命・役割については、信頼性や正確性、平等性というキーワードは同じくものを求められていると思う。高齢者層は、探求心や知識をさらに高められるものをテレビに求めている。そういう面に重きを置いた番組が必要ではないか。ローカル番組には、特定の視聴者に特化した番組もあればいいのではないか。
  3. ひとり暮らしの方が、これからますます増加してくる。そこで必要な情報を得ることが難しくなっていく。高齢者はインターネットを使いこなす人が少なく、災害時などでは、テレビから得る情報が重要である。そうすると、テレビからの正確な情報が重要になり、テレビの使命・役割はさらに大きくなっている。
  4. SNSの普及によって、全体的にテレビの地位の低下はあるかもしれない。しかし、高齢者層にとって、テレビは生活の中で欠くことのできないものである。特に災害時等はテレビの存在はものすごく大きい。テレビは世論を作ることができる面では大事だ。
  5. 若者層からすると、テレビなどのマスメディアは、高齢者層側の立場であって、若者層の考えや趣向を反映させてくれるものではないと見られている。若者から支持されるものを多く取り上げることも必要だ。
以上のような意見や提言が出されました。
これらの意見等は、系列番組審議会委員代表者会議に提案するとともに、KKB鹿児島放送の番組制作にも生かしてまいります。
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