鹿児島放送番組審議会

第392回 2021年9月

KKB鹿児島放送の番組審議会は、志學館大学教授の原口泉さんを委員長に県内の有識者9人で構成され、放送番組の向上と適正化を目指して意見が交わされています。第392回番組審議会は新型コロナウイルス感染防止の観点から開催を見送り、レポート提出といたしました。今回審議された番組議題は、自社制作番組、2021高校野球総集編「繋いだ想い〜2年ぶりに目指した甲子園〜」(8月1日午前10時55分〜放送)です。主な内容は次のとおりです。

2021高校野球総集編「繋いだ想い〜2年ぶりに目指した甲子園〜」

  1. 樟南と鹿児島実業の決勝戦で、樟南の勝利が決まった瞬間で始まり、終わる。2021年夏の高校野球鹿児島大会の感動をもう一度体感できた、素晴らしい番組だった。
  2. 試合については、1回戦からピックアップゲームとして、各校の試合の模様をコンパクトにテンポよく伝えており、うまくまとめられていた。
  3. 試合の模様はハイライト中心であったので、各校の勝ち上がり表なども入れ込み、勝敗の全体感を捉えられる工夫があってもよかったのではないか。
  4. 丁寧な取材が光っていた。各テーマの狙いがはっきりしている。試合や試合後の球児たちの表情などもしっかりと押えられており、テレビの力を感じさせられた。
  5. 個別のエピソードはそれぞれの思いが感じられてよかった。特に、小学校時代に数々のタイトルをとった宮之城スポーツ少年団で一緒だった仲間5人が、別々の高校に進学し、甲子園を目指し、切磋琢磨しながら戦っているところはストーリーとして大変興味をひかれた。実際の対決もあって見応えがあり、見ていて面白かった。
  6. 選手にもそれぞれの人生模様があり、家族や周りの方々の支えもあって野球に打ち込めた背景など、個人にもスポットを当てて、番組の内容を濃くしていた点が評価できる。
  7. 番組の締めの部分もかなり凝っていた。昨年の甲子園中止という出来事を入れつつ、今年に懸ける選手の思いを選手宣誓で表していた。各高校の1、2年生にスポットを当てることで、3年生が繋いだ想いを胸に、来年に向けた戦いは、すでに始まっている、来年も楽しみにしておいてほしいというKKBの熱い思いも感じることができた。
  8. 「甲子園」という夢に挑戦することもできなかった先輩たちの想いを背負い、はつらつとマウンドに立つ球児たちを見ることができた。心よりうれしく思う。
  9. 番組全体としては、鹿児島大会の総集編として、最後のまとめのVTRまで選手たちの輝く姿にすがすがしさを感じた。取材力あっての番組、今後も期待している。
以上のような感想や意見、要望が出されました。
KKB鹿児島放送は、今後もこれらの声を番組制作や放送活動に生かしてまいります。
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