KKB鹿児島放送の番組審議会は、志學館大学教授の原口泉さんを委員長に県内の有識者9人で構成され、放送番組の向上と適正化を目指して意見が交わされています。今回、審議された課題番組は、1月29日に放送した自社制作の九州ブロック特別番組「ハイテンション芸人が九州を元気に!尾形・瀬下・池崎の鹿児島全力旅」です。今回は新型コロナウイルスの感染拡大に伴う「まん延防止等重点措置」の適用などを受けて対面開催を見送り、レポート提出による書面開催としました。主な内容は次の通りです。
自社制作九州ブロック特別番組
「ハイテンション芸人が九州を元気に!尾形・瀬下・池崎の鹿児島全力旅」
(令和4年1月29日(土)午後3時30分〜午後4時25分 放送)
- 鹿児島に縁があるハイテンション芸人3人とMCの平手アナが、鹿児島の観光地を巡って、笑いと笑顔、元気を届ける。番組を盛り上げるという意味では、それぞれの芸風を表していたのではないかと感じた。
- 旅の情報に関しては、ナレーションや地図、表示等でしっかりとなされていた。最近の若い人にとっての旅は「体験型」と言ってもよい。そこに行って何ができるかが関心事のようなので、そのニーズに応える新しい旅の形を提示している。
- ナレーションが都会的な声質と読みでよかった。KKBの若いアナウンサーが育っていくのは、とても楽しみだ。
- 関わった方々に、番組のテーマである「笑い、笑顔、元気」を届けられたことは、このコロナ禍がいつか落ち着き、人々が観光を楽しむまでの励みに、少しでも役に立てたのではないかと感じる内容であった。
- 掛け合いのシーンでは、映像に姿が映らない中で、誰がしゃべっているのかを、各人のジャージの色とテロップの文字飾りの色をリンクさせていた。細かなところでの工夫を感じた。
- 同じ芸風の芸人を3人出演させる必要があったのか。番組も一本調子で途中で退屈になり、また、地域の魅力も伝わってこなかった。
- 地元テレビ局なのだから、ドタバタ劇調の体を張ったお笑いではなくて、「地元の人の温かさ」を伝え、「素晴らしい。ますます応援したくなった」と思えるような番組づくりをしてほしい。
- 新型コロナの影響を受けている県内の観光地等は多い。今後もぜひ、そうした観光地等の魅力や関係者の取り組みなどを発信し、地域を元気づけるような企画をしてほしいと思う。