鹿児島放送番組審議会

第411回 2023年7月26日

KKB鹿児島放送の番組審議会は、志學館大学教授の原口泉さんを委員長に、県内の有識者9人で構成され、放送番組の向上と適正化を目指して意見が交わされています。
今回は、「いま、テレビの役割を問う〜地域に貢献するメディアであり続けるために〜」について審議しました。主な内容は次のとおりです。

課題「いま、テレビの役割を問う〜地域に貢献するメディアであり続けるために〜」

  1. 映像の力は世代を超えてとても大きく、まず信頼を裏切らないように自信を持って基礎を固めていくことが大事だ。防災や災害情報など県民の命、地域を守る一端を担っていることが一つの大きな役割だと思う。地域を応援するだけでなく考える機会を創出する、過去や今を伝えて未来を考えるという観点からテレビが柔軟に提案していくことが重要だと思う。
  2. 色々な媒体があるが、その中でテレビは正確で正しい情報、スピード感、あらゆる面から取り上げる多面性に対して価値観、期待感が高まってくると思う。地域密着や地元の情報発信はどのテレビ局も担っている。視聴者がどのチャンネルを選択するかはテレビ局に対する価値観で決まると思うので、多くの情報を発信する中でも独自性、特徴をしっかり持ち続けて時代の変化とともにテレビ局も成長し続けることが地域に根差したテレビ局、選ばれるテレビ局になると思う。
  3. ネットメディアとローカルテレビ局は競合するものではなく、別々の目的を持ったメディアだと思う。アクティブに情報を取りにいけるネットメディア、地域の共通の話題を最大公約数的に発信するローカルテレビ局の役割は違うので、自信を持って地域の話題を取り上げてその機能を発揮してほしい。
  4. テレビっ子という知人の女子大学生でも昼間はYouTubeを見ているそうで、YouTubeより面白い番組を制作、編成できれば若者もテレビを見ると思う。問いの答えは特別なことというよりは、地域の話題や情報を取り上げるなど地道な努力の積み重ねの先にあり、いかに地域に密着するかに尽きると思う。
  5. 安全安心な情報をボタン一つで操作できる簡便さはありがたく、テレビは超高齢化社会ではますます必要なメディア。番組はあらゆる年齢層に届けられるのが基本だと思うが、若年者向けの地元の歴史・観光の魅力発信や高齢者向けの医療・介護情報、芸術・文化のイベント紹介など、もっと目的を定めてターゲットを絞った番組制作もありだと思う。
  6. KKBは動画配信アプリ「KAPLI」を展開している。災害、選挙報道、大型スポーツイベントなどを地上波とKAPLIの配信をうまく組み合わせて、どういう人にどんな風に何を届けていくのか模索していくことがこれからのテレビ局の一つの可能性となるのではないか。
  このような感想や意見、要望が出されました。
  KKB鹿児島放送は、今後もこれらの声を番組制作に活かしてまいります。
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