KKB鹿児島放送の番組審議会は、鹿児島市立美術館館長の楠元香代子さんを委員長に県内の有識者7人で構成され、放送番組の向上と適正化を目指して意見を交わしています。
今回は、テレメンタリー2025のKKB制作番組「行き着いてアフリカ」について審議しました。主な内容は次のとおりです。
審議番組
「テレメンタリー2025『行き着いてアフリカ』」[令和7年10月12日(日)放送]
- タイトルから旅番組かと思ったが、日本が受け入れる外国人労働者は東南アジア中心から、今はアフリカまで人材を求めているという内容で、興味深く見た。外国人労働者の抱えている問題、期待感、また問題提起等これからの展望を非常に鋭くとらえていた番組だった。
- 実際に来ている外国人労働者の生の声を拾っていたり、外国人労働者と接している日本人のコメントもすごく説得力があって良かった。どんな人が、本国で何があり、何を求めて来て、どんなふうに感じているのか知りたいと思っていたので、私にとって良い番組だった。
- 制度ではなく、人に着目して素顔を取材していたことには共感した。
- 日本の人手不足の現状と外国人の受け入れについて正しく理解するのに意義のある番組だった。
- 外国人労働者の受け入れの現状と外国人を敵視するような矛盾するロジックをどう解決するのか、「みんなで真剣に考えましょう」という一石を投じる良い番組だった。
- 全体の番組作り、制作意図としては、今まさに動いている、新しい局面を迎えようとしているところを真っ先に果敢に取り上げ、正面から向き合ったことは非常にすばらしいと思う。
- ナレーションは非常に良かった。
- 今回のテーマは、私たちにとって身近な話題とはやや違って、技能実習生の部分に限られていた。県内に外国人労働者がどういう枠組みでどれくらいいて、今回はその中のどの部分の話なのかがわかると理解しやすかった気がする。
- 知らないことを知る新鮮な驚きの連続で食い入るように見ていたが、最後は「ここで終わるの」と思うくらい急に終わったという印象を受けた。
- 外国人技能実習生の現状を取り上げながら、日本の深刻な人手不足をどうするのかという問題提起をしていたと思う。この問題をもう少し深めていく続編なども期待したい。
- オープニングが中部国際空港からスタートしたので、鹿児島の局制作という印象が薄れたのはもったいない気がした。一番好きな言葉は「お疲れさまです」と理由を話しながら笑顔で終わったことで、明るい未来を感じ取ることができたのは良かった。
- 「外国人が中東で働くには条件が厳しい」というコメントがあったが、具体的に何が厳しいのかがよくわからなかったのが気になった。
- もっといろんな人に見てもらえる放送時間を考えてほしかった。