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『シラスを低炭素型コンクリートに活用 厄介ものの「シラス」を宝の山に! 鹿児島』

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 桜島の噴火による火山灰やシラス。ともすれば「厄介もの」扱いされるものですが、その「シラス」を宝の山に変える県の技術開発が、また一歩、前に進みました。


 道路工事の現場でシラスの成分を使った低炭素型コンクリートが使われるのは全国「初」!

 約3万年前に起きた姶良カルデラの大噴火。この時にできた噴出物が今回の技術開発でコンクリートの原料となるシラスです。

 このシラスを有効活用しようと、30年以上に渡り研究を進めてきたのが県工業技術センター。セメントの代わりに使用される火山ガラス微粉末=VGPを開発しました。細かい粉末で大きさはなんと髪の毛の太さの20分の1です。


【県工業技術センター研究主幹 袖山研一 さん】
「34年かかったが、コンクリートの材料にシラスが使われるのは素晴らしいこと」


 コンクリートに含まれるセメントの55%をシラスに置き換えたことで、コンクリート自体の強度や耐久性の向上も期待することができます。それだけではありません。シラスはコンクリートの製造に伴い発生する二酸化炭素量を減らし、地球温暖化の抑制に貢献することが期待されているのです。

 セメントをVGPに置き換えることで、従来のコンクリートと比較しても5割以上の二酸化炭素を削減することができます。


【県工業技術センター研究主幹 袖山研一 さん】
「(製造などを行う装置の)大型化を図り、従来のコンクリート材料レベルの価格まで下げることを企業と一緒に取り組んでいきたい」

【県総合政策部総合政策課 江畑知宏 さん】
「県としてはこの活用を進めていって、県の経済の活性化・地球温暖化対策の観点からも使っていきたい」


 シラスのコンクリートを使った道路は、来年度中の供用を目指し工事が進んでいます。





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