おせち準備 仕出し店で来週から本格化 食材価格高騰 値上げの波で打撃も 鹿児島県
今年も残すところ、2週間となりました。鹿児島市にある老舗の仕出し店では、お正月に向けておせち料理の準備が本格的に始まります。
ふわふわのだし巻き卵に、西京焼きやナスの田楽。こだわりの料理が一つひとつ、箱に詰められていきます。
明治30年創業の料亭が前身の仕出し店・鶴家。厨房では早朝からお弁当の準備が進められていました。
普段、祝い事や法要などさまざまな場面に応じてお弁当を提供していますが、来週から一層、忙しくなるそう。そのわけは?
■鶴家の小山雄三・社長■
「26日から本格的におせちの準備に入る。めちゃくちゃ忙しい時期。1年の中では」
店によりますと、すでにおよそ950件の予約が入っているといいます。
本格的な準備は26日からですが、厨房をのぞいてみると…。
■小田都由アナウンサー■
「厨房の中にあるこちらの冷凍庫にはおせちに使う食材がたくさん入っています」
おせち料理で使うたくさんのエビ!その数、なんとおよそ5000尾です。
冷凍庫にはサケやマツタケも入っていました。
品数の多さが特徴のおせち料理ですが、食材の価格が上がり、店では今年、最大1000円の値上げを余儀なくされました。
特に高くなっているというのが…。
■鶴家の小山雄三・社長■
「イクラと黒豆が上がっている。(イクラは)倍近く上がっている。軒並み(値上がりしている)。下がるとありがたいが、落ち着いてほしい」
食材だけでなく、ガソリンの価格も高止まりしていて、お弁当を届ける仕出し店にとって大きな打撃です。
■鶴家の小山雄三・社長■
「鹿児島市内が中心だが、姶良や霧島の国分や隼人にも配達している。ガソリン(価格の高騰)も痛い」
値上げの波に見舞われる一方で、縁起を担ぐものが多いおせち料理なだけに中身を変えることは難しいといいます。
■鶴家の小山雄三・社長■
「全部に思いがこもっているので、簡単に変えたらおせちではなくなる。(お正月に)家族そろってにぎやかに過ごす。その中でおせちが役に立てれば」