鹿児島市議会 市長提案議案が49年ぶりに否決 貸切バス事業の廃止 鹿児島
鹿児島市議会は20日の最終本会議で、交通局が貸切バス事業を廃止するとした議案を否決しました。市長提案の議案が否決されたのは49年ぶりです。
【自民党市議団 仮屋秀一 団長】
「7年度以降は(収支が)プラスに転じていく。黒字になっていくとの認識も示された。今後、好ましい展望が見込まれる中、廃止するということはいかがなものか」
【市民連合 三反園輝男 団長】
「運転手の新規採用、免許取得制度の導入など、運転手確保の状況を検証したうえで、貸切バス事業廃止の判断をしても遅くない」
市は今回の議会で、路線バス事業での深刻な運転手不足などを理由に、来年3月末で貸切バス事業を廃止する議案を提出していました。
採決の結果はー。
【鹿児島市議会 川越桂路 議長】
「賛成少数であります。よって本件は否決されました」
市長提案の議案が否決されるのは、1975年の青果市場の整備に関する契約変更案以来となり、49年ぶりです。
下鶴市長は閉会後、次のように語りました。
【下鶴隆央 市長】
「市民の足、生活路線である路線バスを守るため、貸切バス事業の廃止が必要という考えで提案をしている。一方で議会の方では慎重に審議のうえ、維持の方が市民のためになると判断をされた。それぞれが権能を発揮した結果だろうと考えている」
20日は県議会の最終本会議も開かれ、国の総合経済対策に連動した公共事業費や台風被害の復旧費など、総額約500億円の一般会計補正予算案などを可決して閉会しました。