トカラ列島群発地震 2週間あまり継続 住民の疲労たまる 巡視船に休憩所開設も
トカラ列島近海の群発地震は発生から2週間あまり経ちますがいまだ終息していません。
震度1以上の地震が起きた回数を見てみても一時期減ったかと思いきや3日には悪石島で震度6弱を観測する地震、そして5日、6日も震度5強を観測と油断のできない状況が続いています。
地震が長引くなか住民らの疲労や体調不良への対策も求められています。
6日夕方、島の外への避難を希望した十島村の住民の第二陣が鹿児島市の鹿児島港に到着しました。
新たに避難したのは悪石島と小宝島の住民あわせて46人です。
【小宝島 齋藤星さん】
「安全が確保できるところに避難できるっていうのはもちろん安心するところでありますし早めに地震が落ち着いてくれるのを祈るばかりですね」
【避難した住民】
「安心してゆっくり眠れました。島に残っている人がね心配ですね。もう(地震が)来てほしくないですね」
トカラ列島近海では先月21日から7日午後4時までに震度1以上の揺れが1606回観測されています。
十島村の悪石島では今月3日に最大震度6弱を観測したほか、6日午後2時すぎには震度5強を6分間で2回観測しました。
十島村によりますとこの地震で落石が1カ所確認されたほか、複数の地域でがけ崩れが生じているということです。
長期化によって懸念されるのが住民たちの疲労です。
鹿児島市に6日避難してきた住民のうち2〜3人が発熱などの体調不良を訴えていて7日も保健師による健康チェックを行ったということです。
また、村は島に残っている住民たちが仮眠や入浴に使うため海保の巡視船や県警の警備艇のなかに休憩所を開設するよう依頼しました。
【十島村 久保源一郎村長】
「なかなか予測がつかない終わりが見えておりません。相当疲労していると。ゆっくり寝れないということです」
住民たちを支える看護師も疲労のピークを迎えています。
悪石島では3人の看護師が常駐し残っている23人の住民に対し健康相談などに当たっていますが、7日鹿児島市立病院などから2人が追加で派遣されます。
【鹿児島市立病院 看護師・永尾香織さん】
「診療所の看護師さんが疲弊しているという情報が入っております。看護師さんの業務を改善していくことで少し休息を取って頂いたり代わりになれるような派遣として行けることを願っています」
悪石島ではしばらくの間看護師5人で住民への対応に当たることにしています。