新燃岳で列状の新たな噴出口 活発な火山活動続く 火口南側では火砕流か
先月から連続噴火が続いている霧島連山・新燃岳で列状に並んだ新たな噴出口が確認されました。
噴煙の影響は交通や観光以外でも懸念されています。
7年ぶりとなる先月22日の噴火以来、7日も噴煙を上げ続けている新燃岳。
噴火警戒レベルは3の「入山規制」に引き上げられていて気象台は火口からおよそ3キロ以内で大きな噴石に、およそ2キロ以内では火砕流への警戒を呼びかけています。
今月3日の噴火では噴煙が火口から5000メートル翌4日は3300mまで噴煙が上がりました。
霧島市では道路の白線が見えなくなるほどの多量の降灰が。
産業技術総合研究所はこの噴火にともないドローンで観測したところ火口の南東部に新たな噴出口が複数、列状に出来ているのを確認したと発表しました。
この新たな噴出口の列から噴煙が勢いよく噴出していて活発な火山活動が続いているということです。
また、火口から南側の斜面に噴火による堆積物と思われる高温の領域があり、この噴出口の列が出来た際に火砕流が発生した可能性があるとしています。
多量の降灰によって航空便が欠航するなど交通や観光に影響が出ていますが、心配はほかにも。
霧島市牧園町。
温泉旅館などがある観光地です。
今月4日に降った雨などで灰が川に流れこみ、濁っています。
「左が天降川です画面の。 右が丸尾滝、犬養滝を経 て天降川との合流点に来 ています。灰色ではっき りと線が分かれています」
火山灰で水田も灰色に。
農家からは影響を懸念する声が聞かれます。
【農家】
「もうこんな灰まみれですよね」
Q火山灰の影響はあると聞いている?
「息ができなくなりますよね、こうなると」
Q稲作に影響は?
「水がこないからできないできないっていうとあれですけど水がきれいにならないといれられませんよね」
「他の場所は水が違うからいいんですけどね」
「雨が降って、流れてしまった。(で灰が流れて?)今、川に流れて。
(田んぼには水を引けない状態?)そうです」
米どころの地域で懸念される火山灰の影響。
大事な新米づくりはこれから正念場を迎えそうです。