馬毛島先遣隊がいよいよ業務開始へ 町は歓迎の一方…住民からは複雑な声も 隊長「懇切丁寧に説明していくしかない」 鹿児島
防衛省が自衛隊基地の整備を進める馬毛島で来週にも先遣隊の業務が始まります。賛否で揺れる種子島を取材しました。
【中種子町・田渕川寿広 町長】
「本日この日を迎えられたことこれは町民の本当に喜びであり議会議員のみなさまそして関係機関のみなさま方の喜びこれは本当に大きなものであろうというふうに考えております」
先ほど中種子町で行われた馬毛島先遣隊の歓迎セレモニーです。福岡県の航空自衛隊春日基地所属で7月22日から馬毛島での業務をスタートします。
今年度は60人規模で中種子町の宿舎から馬毛島に通い上下水道や電気、通信施設の管理などにあたります。
隊員の家族や工事関係者らでにぎわいが生まれることから町には歓迎ムードが漂います。
【いちに食堂・山元一五 店長】
「私は賛成。やっぱり商売してるから。周りに何もないから。少しでも人口が増えて、にぎわってもらえればそれだけで十分」
中種子町で食堂を営む山元さんは基地工事が着工した2023年、売上が前の年の2倍に跳ね上がったといいます。
ただ、賛成する人だけではありません。
【北記者リポート】
「こちらの看板にもあるように町全体で歓迎しているようにも見えますが、住民の中には反対する人、反対の声を上げずらいという人がいます」
【住民】
「反対です。騒音訓練始まったら怖いとか。地元民話を聞いてくれないのでもうちょっと意見を聞いたりしてした方がよかったんじゃないかな」
基地工事に反対する人は漁業の衰退や他国から攻撃される懸念をあげていますが工事が着々と進む中、その声も上げづらくなっていると言います。
反対住民の存在について17日、先遣隊の隊長はー。
【馬毛島先遣隊・岡田智光 隊長】
「そういった意見があるというふうなことは承知しておりますが。懇切丁寧に説明していくしかないと思っておりますし」
住民の間でも意見が分かれる基地建設。防衛省は完成時期について2030年になると発表しています。