気候変動の影響が増すなか…暑さに強いコメ新品種「あきの舞」が収穫迎える その味は?
気候変動がもたらす農作物への影響が大きくなるなか県内では暑さに強い新しい品種のコメが収穫を迎えています。
コメどころ伊佐市で精米されていたのは、新品種「あきの舞」です。
県が暑さに強い品種を開発するため、2013年から育成し、今年、本格栽培が始まりました。
【Farm‐K 亀割浩介 代表取締役】
「粒もきれいで収量も従来のヒノヒカリよりもだいぶできる」
県内で最も多く栽培されている「ヒノヒカリ」は夏の暑さに弱く、品質の低下が課題となっていましたが、「あきの舞」は高温に強く、量も多くとれることから、農家の所得向上につながると期待されています。
【Farm‐K 亀割浩介 代表取締役】
「作る方としては量ができるし質もいいので大変期待しているが、消費者に受け入れられるかというところ」
一方、県庁ではさつま町の「あきの舞」の生産者が塩田知事のもとを訪ね、初出荷を報告しました。
【中津川採種生産組合 福丸一博 組合長】
「収量的にはございました。作柄的にはよろしゅうございました」
塩田知事に振舞われたのは炊き立ての「あきの舞」。
さつま町特産の「西郷梅」とともに実食です。
塩田知事
「(食べているところから)おいしい」
粒がふっくら大きく、優しい甘みと程よいモチモチ食感が特徴のあきの舞。
高温障害で見られる米粒の白濁もなく炊き上がりはツヤツヤです。
先週の「全国農業担い手サミット」でも来場者に振る舞われ好評でした
(佐賀からの来場者)
「おいしい。モチモチしていて食べやすい」
今年の作付面積はおよそ300ヘクタールで、JA北さつま管内ではおよそ300トンの収穫がありました。
今後、生産者への種の供給を増やし、作付面積を拡大したいとしています。
【JA北さつま 木原武彦 参事】
「(県外でも)高温障害に強い品種を作っているが鹿児島は早くにできたのでこれをチャンスと捉えてどうにか県内に一生懸命売っていきたい」
「あきの舞」は今月中旬から県内で出荷が始まっていて、近く、県内のAコープやおいどん市場などで販売される見通しです。