水俣病の公式確認から70年 熊本で慰霊式 塩田知事も出席
四大公害病の一つで神経に異常をきたす病『水俣病』が公式に確認されて1日で70年です。熊本県水俣市で慰霊式が開かれました。
工場から海に流れたメチル水銀が原因の水俣病。
最初に患者が確認されてからきょうで70年です。
熊本県水俣市で開かれた慰霊式には、患者や遺族、石原環境大臣のほか、塩田知事も県知事としては20年ぶりに参列しました。
【水俣病患者・遺族代表 緒方 正実さん】
「自ら健康被害を受けたり、差別や偏見、そして地域の分断など、世界に類を見ない公害を私たちは経験してきました。怒りと不満を乗り越えてきょうここに立っています」
鹿児島県では493人が水俣病と認定されましたが、申請が棄却された人は延べ4685人、いまでも986人が審査待ちの状況です。
【水俣病患者・遺族代表 緒方 正実さん】
「水俣病の問題は人間が起こしてしまった出来事ですから 私たちの努力で問題を解決し、次世代の子供たちに水俣病を教訓として伝えたいと思います」
慰霊式に参列した塩田知事はー。
【塩田 知事】
「こうしたことを二度と起こさない。差別・偏見がないよう普及・啓発をしていきたいという思いを新たにした。県としてしっかりと公健法に基づく審査等を着実に進めていきたい」
水俣病を巡っては鹿児島と熊本の男女7人が水俣病の認定を求めて県などを訴えていていますが、福岡高裁は先月7人の控訴を棄却。7人のうち6人が最高裁に上告するなど70年経ったいまも問題の解決には至っていません。
【石原 宏高 環境大臣】
「私自身、直接皆様からお話を伺わせていただいて 環境省としてできることを検討させていただければと思う」
慰霊式に先立ち石原 宏高環境大臣は長島町の「水俣病被害者獅子島の会」などとの懇談を行いました。冒頭、大臣はおととしの懇談の場で団体側の発言の途中でマイクを切った問題を改めて謝罪しました。
【石原 宏高環境大臣】
「不適切な運営が行われたことについて、改めてお詫び申し上げます」
一方、団体側は被害者の福祉の充実を求めました。
【水俣病被害者 獅子島の会 滝下 秀喜会長】
「残った人生を『よくやってもらった』『福祉で守られた』と(いう思いを)少なくなった被害者たちに与えてください」