有楽町スバル座、53年の歴史に幕

 東京・有楽町ビルヂング内にある映画館「有楽町スバル座」が20日に閉館し、ビル竣工時から53年、前劇場時代から73年の歴史に幕を下ろした。最後の上映作品は、1941年の佐賀県唐津市を舞台に戦禍を生きた若者たちの青春群像を描いた『花筐/HANAGATAMI』(2017年公開)。終了後には、閉館を惜しんで駆けつけた観客からスクリーンに向かって大きな拍手が贈られた。

【写真】閉館を迎えた有楽町スバル座

 有楽町スバル座は、1946年12月に「日本初の洋画ロードショー劇場」として開館した「丸の内スバル座」が、53年9月に火災により焼失したことにより、それを継承する形で有楽町ビルの竣工とともに1966年4月に再オープン。

 再開時の第1作は浜田光夫と吉永小百合主演の日活映画『青春のお通り 愛して泣いて突っ走れ!』で、53年の歴史の間で『イージー・ライダー』、『バッドボーイズ』、『ブリキの太鼓』、『スヌーピー作品』などさまざまな洋画・邦画作品を上映。最近では大林宣彦監督の作品『なごり雪』(2002年)『この空の花 長岡花火物語』(12年)『野のなななのか』(14年)『花筐/HANAGATAMI』(17年)が、同館をチェーンマスターとして上映されており、この日、最後の上映作品が『花筐/HANAGATAMI』ということもあり大林監督が舞台あいさつを行った。

 今回の閉館理由について同館を運営するスバル興業は「今後の映画興行事業の展望や施設の老朽化等を総合的に判断し、閉館を決定いたしました」と説明。そして、今月5日より今まで利用していただいた感謝の気持ちを伝えるため、映画史を飾った作品を選りすぐりした『スバル座の輝き〜メモリアル上映〜』と題した、特別興行を行っていた。

 この日、劇場に駆け付けた60代の夫婦は「閉館するということで駆けつけました。寂しいですよね…。思い出に残っているのは30〜40年前に上映された『ブリキの太鼓』です」と展示されていた歴史パネルを見ながら懐かしみ「デートで観に来たあとは、地下にあったピザ屋さんに行ったのを覚えています。青春の1ページですね」と笑顔で振り返っていた。

(提供:オリコン) 10月20日 17時23分配信

閉館を迎えた有楽町スバル座 (C)ORICON NewS inc.

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