KKB鹿児島放送の番組審議会は、志學館大学教授の原口泉さんを委員長に県内の有識者9人で構成され、放送番組の向上と適正化を目指して意見を交わしています。
今回は、自社制作番組「Kingspe 花火が夜空に上がるまで〜サマーナイト大花火大会の舞台裏〜」について審議しました。主な内容は次のとおりです。
審議番組
「Kingspe 花火が夜空に上がるまで〜サマーナイト大花火大会の舞台裏〜」
[令和6年9月6日(金)]
- 舞台裏ということで、普段見られない情報が見られるのではと視聴前から楽しみにしていた。ゆったりとしたナレーション、出演者それぞれの思いと取り組み、当日の様子まで花火大会の舞台裏がコンパクトにまとめられていて番組に引き込まれた。
- 花火大会の舞台裏ということで花火師に脚光が当たると思っていたが、花火師と実行委員会の市役所職員を取り上げ、取り組みや苦労などよくまとめられていた。
- 花火大会の企画段階から当日終わるまでが、様々なシーンを盛り込みながらそつなく番組は作られていた。
- 二人の主人公の準備作業が時系列に沿って進んでいく様子がわかりやすくまとめられていて、内容的にはすんなり頭に入った。
- 「準備は長かったが、打ち上げは一瞬だった」という言葉に非常に気持ちが表れていて、番組の中でうまく引き出せていた。
- 幅広い層が興味を持つ番組なので、放送時間がまずもったいないと思った。
- 舞台裏でどんなすばらしい裏エピソード、ドラマが繰り広げられているのかを期待して見たが、期待外れだった。登場人物は市役所職員と花火師の二人で、ありがちなストーリーで意外性もなかった。
- 主人公は市役所職員だったのか、花火師だったのか。一番何を伝えたかったのか、いま一つよくわからないまま番組が終わってしまった気がする。
- 見ている側に盛り上がり感や感動が生まれなかったというのが正直な感想です。番組はまるで日記を見ているように時系列で流れていったのが、インパクトに欠けて記憶に残りづらかったのかもと思った。
- わかりやすくまとめられていたが、あまりに平板な感じがしたし、最後のコメントも普通で、意味が分からないまま終わったコメントもあった。
- 危険と背中合わせで仕事をしている花火師の緊張感ももう少し欲しかった。
- 例えば、打ち上げ場所を増やしたことでどう変わるのかの説明を加えたり、花火作りは事故・危険と隣り合わせで緊張感のある仕事だということを過去の花火事故の教訓と合わせて放送したり、主人公の思いや失敗談、バックグラウンドなども聞ければよかったと思う。掘り下げ不足、踏み込み不足で視聴者に届けるべきメッセージが届き切れていなかったと感じた。
- 主人公のメッセージや心に残るエピソードを引き出せていなかったように思い、もったいないと感じた。
- 時間的には厳しかったのだろうが、花火が上がった後の舞台裏までスポットを当てても良かったのではと思う。