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「ふるさとの“アナ・ミゾ”の歴史、学んでみませんか?」をご紹介します。
ふるさとの“アナ・ミゾ”の歴史、学んでみませんか?
今回のマグマっこTVは、「ふるさとの“アナ・ミゾ"の歴史、学んでみませんか?」をお送りします。
Q 今回の特別企画展はどんな内容ですか?
A 鹿児島市内の発掘調査で発見された縄文時代から近代にかけての様々な“アナ"や“ミゾ"について、調査時の写真や出土遺物の展示を通し、何のために造られたのか?どのように使われ、遺跡においてどのような役割を担っていたのか紹介する企画展です。
Q まず初めに目についたこちらはなんですか?
A これは、19世紀後半に使われていたトイレです。大型の焼き物を、汚水をためるタンクとして利用していました。まんなかの人形は白薩摩と呼ばれる陶器製の人形で、これは私の予想ですが、トイレに落としてしまった大事な人形が、150年ほど経って、発掘調査で出土したものかもしれません。
Q こちらは大きな土器ですね。
A はい、こちらは谷山中央の北麓遺跡から発掘されたものです。今から2200年ほど前の弥生時代の壺や甕が、大型の“ミゾ"から多数出土しました。この“ミゾ"は、環濠と呼ばれる、外敵の侵入を防ぐための堀と想定されています。
Q どのような用途に使われた壺ですか?
A このような大型の土器がまとまって出土するということは、近くにたくさんの住居があって、そこで煮炊きをしたり、飲み水をためたりするなどの生活が営まれていたと考えられます。
Q こちらは何ですか?
A ふるさと考古歴史館のすぐ近くにある不動寺遺跡で発見された“アナ"です。直径約1.5mの円形で、地中深くまで掘られた井戸跡になります。この井戸は、江戸時代から明治時代のものと考えられています。
Q この人形はなんですか?
A 京都を産地とする伏見人形の男女1対が揃って出土しました。昔の人は生命の源である水が湧く井戸には、神様が宿っていると考えていました。やがて、使われなくなった井戸はそのまま放置すると危険なため埋められるのですが、その際に井戸から神様の魂を抜く「魂抜き」という儀式が行われます。この2体の人形はその時に使われ、最後に井戸と共に埋められたと考えられています。
特別企画展「アナ・ミゾ〜遺跡を織り成す“坑"と“溝"〜」
開催期間
1月21日(日)まで
開館時間
午前9時〜午後5時まで
観覧料
無料
常設展示室展示品「十モノ十色〜出土品の顔イロうかがい〜」
開催期間
12月22日(日)まで
開館時間
午前9時〜午後5時まで
休館日
月曜日(休日の場合は翌平日)
観覧料
小・中学生:150円、高校生以上:300円、未就学児:無料
お問い合わせ
〒891-0144
鹿児島県鹿児島市下福元町3763-1
鹿児島市立ふるさと考古歴史館
【TEL】099-266-0696