注意!県内で子どもを中心に拡大 「感染性胃腸炎」対策どうすれば? 鹿児島
おう吐や下痢などの症状がみられる「感染性胃腸炎」いま県内で、子どもたちを中心に感染が拡大しています。対処法や感染対策はどうすればいいのか、小児科の医師に聞きました。
鹿児島市にあるかごしまたんぽぽ小児科。
この日も診察に訪れる患者の姿がありました。
【患者の保護者】
「保育園で吐いて、家に帰ってきて帰って来てからもう1回吐きました」
診察を行う山元医師は先月の中旬ごろから感染性胃腸炎の患者が増えてきているといいます。
【かごしまたんぽぽ小児科山元公惠院長】
「ちょっと最近ウイルス感染症の時期がちょっとずれてきているので、インフルエンザウイルス感染症とかコロナウイルス感染症がちょっと落ち着いた時期にはやり始めたのかなという風には思います」
感染性胃腸炎は細菌やウイルスなどによる感染症で、いま増加しているのがウイルス性の胃腸炎です。「おなかのかぜ」や「おう吐下痢症」など様々な呼び方で呼ばれています。
【かごしまたんぽぽ小児科山元公惠院長】
「一般的に有名なノロウイルスとかロタウイルスとか〜っていうのが検査できるウイルスとしてはあるんですけど、それ以外のウイルスでも腸炎症状が出てきていて、ただそれが外来での検査はできないので何のウイルスかはちょっとはっきりわからないですね」
潜伏期間は3日ほどで主に、おう吐や下痢などの症状がみられます。
県によりますと今月3日からの1週間に報告された感染者数は558人で5週連続で増加。
そのうち全体のおよそ8割を占めるのが10歳未満の患者です。いま県内で子どもたちを中心に感染が拡大しています。
主な感染経路は人から人への「接触感染」です。
【かごしまたんぽぽ小児科山元公惠院長】
「保育所、保育園とかで移ることもあると思いますけどね。患者さんの便とか嘔吐物にウイルスが入っているので、トイレに行った後にドアノブとか洗面台とかそういうところにウイルスが付着していて、そこから大人が感染したりとか」
感染対策には手洗い・うがい・そしてマスクの着用が有効だと話します。
もし、感染してしまった場合に家庭でできる対策として有効なのが次亜塩素酸ナトリウムを使った消毒です。
【かごしまたんぽぽ小児科 山元公惠院長】
「普通のノロウイルスとかだとアルコール消毒が効かないので次亜塩素酸ナトリウムを薄めた液での消毒が必要だと思います。」
また、自分で水分をとることができない乳幼児は重症化するリスクも高く、脱水症状に注意が必要だといいます。
【かごしまたんぽぽ小児科 山元公惠院長】
「塩分糖分がはいっている、いわゆる経口補水液といわれるようなやつとか経口補水液を飲まない子の場合にはそういう塩分糖分が入っているものを少量づつあげる」