霧島市の三体小学校 休校式 子どもたちを見守り続けたどんぐりピアノ


25日は県内各地の小学校で修了式が行われました。
過疎化や少子化が進む中、「休校」の日を迎えた学校もあります。

修了式を終えて教室や図書室を掃除する3人の児童たち。
25日の大そうじはいつもとちょっと違います。

(児童)
「最後だからきれいにしようと思って」

去年、創立140周年を迎えた霧島市の三体小学校は、児童数の減少からこの春、休校が決まりました。
休校式には、地域の人たち約40人が参加。
地域ぐるみで盛り上げた運動会やコンサートなど思い出の映像が紹介されたあと、児童ひとりひとりが三体小学校での思い出を紹介しました。

(児童)
「三体小学校は毎年、たくさんの雪が降ります。それで雪合戦をしたり雪だるまを作りました」

「閉校」ではなく、児童がまたいつか増えれば再開の可能性もある「休校」ー。
式の最後を締めくくるのは古いグランドピアノの演奏です。
このピアノは、戦後まもなく、地域の人々と子どもたちが共にドングリの実を撒き、苗を育て、その収益で購入した通称「どんぐりピアノ」。
70年にわたり、子どもたちの成長を見守ってきたピアノの澄んだ優しい音色に包まれました。

(三体小学校の卒業生)
「(地域の人たちの)心のよりどころですね。だから無くなるのは悲しいですね」

(児童)
「まだまだ続いてほしかった。でもまたどんぐりピアノコンサートとかがあれば、学校が続いていけると思う」

どんぐりピアノは今後も三体小学校で保管されます。

 
「KKBみんながカメラマン」