効果ない放流… 広瀬川漁協に初の「増殖命令」 鹿児島県


 魚を増やす義務を怠っているとして県は出水市の広瀬川漁協に対し、稚魚の適切な放流などを求める増殖命令を出しました。県がこの命令を出すのは初めてです。

 米之津川の漁業権を持っている広瀬川漁協は漁業法にもとづき流域の魚を増やす義務があります。

 県によりますと漁協は2017年度から2023年度にかけてオイカワという淡水魚を米之津川でとったあと数十メートルしか離れていないところに放流していて、学識経験者らでつくる県内水面漁場管理委員会は「増殖につながらない」と指摘していました。

 県は漁協に対し先月28日付けで増殖命令を出し、オイカワ10キロの適切な放流や4カ所以上の産卵場を造るよう求めました。命令に従わなかった場合、県は漁業権を取り消すことになります。

 漁協からは「理事会にはかって対応したい」と返答があったということです。

 広瀬川漁協をめぐっては理事が肥薩おれんじ鉄道の橋の工事を妨害したなどとして出水市が抜本的な組織の改善策を提出するよう命じています。

 
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