吉岡里帆、助演女優賞涙のスピーチ

 俳優の吉岡里帆(31)が『第49回報知映画賞』で助演女優賞を受賞し、16日に都内で行われた表彰式に登壇。映画『正体』での演技が評価されての受賞となったが、スピーチでは、涙で声をつまらせながら、万感の思いを伝えた。

【写真】いろんな葛藤も…助演女優賞を受賞した吉岡里帆

 吉岡は「きょうは本当にすばらしい賞を、こんな華やかな場所でいただいて、気持ちがいっぱいいっぱいです。作品に出させていただいたことで、いろんな気持ちの変化、役者として、どんな風に向き合って、一筋の光が見えるような体験をたくさんすることができました」としみじみ。

 続けて「思えば、デビューしてからずっと、自分の役割、居場所を模索していたような気がします。どうすれば作品の中で生きられるんだろうとか、葛藤みたいなものが、どんな作品でもあって。心の奥の方では『誰かのためになるようなことをしたい』『すばらしい共演者でいたい』という情熱はあふれているのに、どうしても空回りしちゃう日もたくさんありました。助演女優賞をいただけたのは、すごく大きな大きな出来事で。背中を押されているような気持ちになりました」と声をつまらせながら伝えていった。

 その上で「きょうは、改めて『正体』チームに感謝を伝える日にしたいなと。流星くん、いつもだったら、空回りしてしまいそうな私のエネルギーを全身で受け取っていただきました。長々とすみません。本当に日本映画大好きです。細やかに誠実にまっすぐ向き合っていきたいと思っています」と言葉に力を込めていた。

 同賞は、スポーツ新聞が単独開催する初の映画賞として、1976年に誕生した。2023年12月1日から2024年11月30日までに国内で1週間以上、一般公開、もしくは公開予定の新作。新人賞は原則として3年以内に本格デビューした俳優、監督となる。

 主演男優賞は『正体』の演技が評価された横浜流星が昨年に続き受賞。主演女優賞は『ミッシング』の演技が評価された石原さとみが初受賞した。作品賞・邦画部門は横浜が主演した藤井道人監督の『正体』が受賞した。各賞の受賞者・受賞作品は以下のとおり。

■受賞一覧

作品賞・邦画部門:『正体』
作品賞・海外部門:『シビル・ウォー アメリカ最後の日』
アニメ作品賞 :『ルックバック』

主演男優賞:横浜流星(『正体』の演技に対して)
主演女優賞:石原さとみ(『ミッシング』の演技に対して)
助演男優賞: 奥田瑛二(『かくしごと』の演技に対して)
助演女優賞:吉岡里帆(『正体』の演技に対して)
監督賞: 塚原あゆ子(『ラストマイル』の演出に対して)

新人賞: 越山敬達(『ぼくのお日さま』の演技に対して)
新人賞:中西希亜良 (『ぼくのお日さま』の演技に対して)

特別賞:平泉成(『明日を綴る写真館』の演技と長年の映画界への貢献に対して)
特別賞:草笛光子(『九十歳。何がめでたい』の演技と長年の映画界への貢献に対して)

■選考委員
荒木久文(映画評論家)、木村直子(読売新聞文化部映画担当)、見城徹(幻冬舎代表取締役社長)、藤田晋(サイバーエージェント代表取締役)、松本志のぶ(フリーアナウンサー)、YOU(タレント)、LiLiCo(映画コメンテーター)、渡辺祥子(映画評論家)の各氏(敬称略、五十音順)と報知新聞映画担当。

(提供:オリコン) 12月16日 16時00分配信

涙でスピーチした吉岡里帆 (C)ORICON NewS inc.

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