枕崎市を南北に流れる花渡(けど)川沿いに
薩摩酒造花渡川蒸留所「明治蔵」はあります。
本格焼酎の仕込み法が確立された明治時代から、
技術と風情が今も受け継がれています。
蔵に運び込まれたサツマイモは熟練された手作業で選別。
おいしくなる部分だけを残して、手早くカットしていきます。
自ら包丁を握った山崎さん。
職人のようにはいきませんが、気持ちでは負けません。
「喜んでもらえる焼酎を贈りたい」
その一心で包丁を振るいます。
櫂入れの作業では、サツマイモをうまく混ぜ込んで発酵を促します。
きちんとやらないと、薩摩焼酎のおいしさと香りは生まれません。
腰を落として構える姿は、まるで土俵上の木村庄之助そのもの。
全力で向き合う姿は焼酎蔵でも変わりません。
後日、焼酎が出来上がったという連絡を受けて、
薩摩酒造を尋ねました。
完成した手づくり焼酎、その名も「夢一」。
木村庄之助になるという夢、一筋に生きてきた
山崎さんの思いが詰まっています。
そして、肩ラベルには山崎さんの座右の銘でもある“精神一到”。
一度決めたらまっすぐな気持ちで努力する、
山崎さんの行司人生そのものです。
感謝の気持ちを込めたオリジナル薩摩焼酎「夢一」を携え、
山崎さんの御礼の旅が始まります。
©2014 Kagoshima Broadcasting Corporation All rights reserved